ロボット娘(その6)

居間に戻ると、「晴代ちゃん、おばあちゃんが、買い物に行きたいんだって。一緒に行って来てくれない?」
「えーっ、私ここに居たいのに」
「お願いだから、後でこのロボットの中見せてあげるから。ねっお願い!」
「絶対よ。絶対見せてね!」
「分かったわよ、さぁいってらっしゃい。」と言って、出かけたおばあちゃんと晴代ちゃん。

買い物を終えて帰る道すがら、おばあちゃんがポロリと言った。
「ロボットに介護される未来なんて、どうもピンとこないわね。」
「ロボットを使って、遊ぶんだったら、まだいいんだけどね」
「じゃ、おばあちゃんが操縦してみたら?私、ロボットと一回遊んでみたかったのよね」
「そうね。それだったら、おばあちゃんも良いんだけど。でもロボットの操縦なんて、とてもとても!」
「一回、やってみたら?というかやってみようよ。さっき見てたけど簡単そうよ。」

晴代ちゃんは、目をキラキラさせながら、おばあちゃんの顔を見上げた。

(その7へ続く)

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