ロボット娘(その3)

「うーん。さすがお母様。」
食卓につっぷして、美和さんはつぶやいた。

「お母さんどうだった。」夫の一弘が問うと、
「多分、アバターロボットのモニターにはなってくれると思うけど、正月私だけでも、帰らないと」
「何か、条件をつけられたんだね」
「ええ、そうよ。私が、正月にお母さんの肩を上手に揉めたらOKだって。」
「じゃ、今度の正月は、家族3人で、実家に帰ることにしようか。仕事の段取りも、そういう風にもっていくよ」
「すいませんね。あなたも忙しいのみ」
「機械好きと知ってて、一緒になったんだから、まあ仕方ないさ」

しかし、ここにもう一人の機械好きがいて、目をキラキラさせながら、さっきから聞き耳を立てていたのを
二人は知らなかった。
「アバターロボット!、アバターロボット!、楽しいな!」

(その4へ続く)

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